保育士に向いてない人に共通する特徴とは?向き不向きを診断できるチェック項目も

この記事は、保育士経験8年目の現役保育士が考える『保育士や幼稚園教諭に向いていないと感じるタイプと、その解決方法』について紹介します。

 

保育士の仕事に向いていない人って、具体的にはどんな特徴や性格の人があてはまるのでしょうか?

 

この記事では、実際に保育士を辞めたいと感じたエピソード、保育士に向いていないと言われた体験談。

さらに保育士に向いているかどうかを項目別に診断・解決法も紹介しているので、

『わたしって保育士に向いるのかな?やっぱ向いていないんじゃないかな・・・』

と感じているなら、かなりお役に立てる内容になっているので、じっくり読み進めてください。

目次で流し読み

保育士や幼稚園教諭に向いてない人に共通する特徴や性格5つ

① コミュニケーションや人付き合いが苦手

子どもや保護者と毎日コミュニケーションをとり、自分の意見を他の職員に伝えたりする仕事です。

なので、人付き合いが苦手な人は保育の仕事は向いていないと言えます。

参観日や懇談を想像すると分かりやすいですが、人前で話をする場面はたくさんあります。

直接顔を見てのやり取りだけでなく、連絡帳で文字を通して保護者とコミュニケーションをとることも大切な仕事のひとつです。

なので、人付き合いが全般的に苦手だと感じるのであれば、保育士・幼稚園教諭には不向きと言わざるを得ません。

② 体力に自信がなく、よく体調を崩す

保育士・幼稚園教諭は体力勝負なので、タフでないと務まらない仕事です。

運動が苦手、体を使った仕事に自信がない人は、いつも元気で走り回る子どもたちと一緒に遊ぶこともできませんよね。

それに、幼稚園では基本的にひとり担任、保育園でも人数によって4、5歳児以上の幼児クラスはひとりで担任を任されます。

よく体調を崩して欠勤が続いたり、いつも風邪をひいていて仕事にならない状況では、とてもこの職業に向いているとは言えません。

③ ネガティブ思考・些細なことでイライラしやすく気持ちの切り替えが下手

上手に気持ちを切り替えられない人、イライラしやすい人は子ども相手の仕事は向いていません。

毎日子ども相手に保育をしていれば、子どもの予想のできない動きに当然失敗やイライラを感じることもありますよね。

ですが、いつまでも失敗を頭に置いてネガティブに考えてしまったり、失敗を引きずって気持ちの切り替えができないままでは、悪循環になる一方です。

④ 積極性がなく、頭で考えて行動することが苦手

指示されたことを的確にこなすことは大切です。

しかし、自分から発信することが苦手、積極的に動こうとしない姿勢は、保育業界では円滑に仕事ができないので、現場では常に『積極性』が求められます。

また、「体力には自信があるけど、頭で考えることは苦手」という人も保育士には向いていないと感じます。

保育の仕事はたくさんあるので、優先順位を決めて取りかかり、しっかりと見通しを持って取り組むことが大切です。

⑤ 仕事よりもプライベート重視な考えの人

行事前でなくても、予期せぬ残業や時間通りの勤務ができないことが多いのが保育士。

休日でも行事があれば出勤し、代休はないため、プライベートを重視し過ぎる方では務まりません。

園によって夏季休暇や長期休暇がまとまって取れる園もありますが、なんでもない日に有給を消化することもほぼできません。

仕事よりもプライベート優先の考えの人は向いていないでしょう。

「わたしって保育士には向いてないし、辞めたい」と思ったエピソード・体験談

口コミを募集したところ、非常に具体的な声を聞くことができたので、こちらでシェアさせていただきます。

仕事で失敗が続いて、この先ちゃんとやっていける自信がない

体験談

大規模な保育園に勤め、働き始めて2年目の時でした。

3歳児クラス27名の主担任を任されていたのですが、ある日子ども同士が遊んでいる時に、1人の子が怪我をして病院を受診する事態に。

 

その時、私は会議に参加中で、保育室は副担任(副担は新卒の保育士です)に任せていたのですが、責任は主担任である私にもありました。

遊んでいた子ども2人は、普段から仲良く、よくじゃれていたのですが、言葉でうまく気持ちを伝えられない分、スキンシップが激しくなっていたのです。

 

「そのことを副担任とちゃんと共有していなかったこと」

「会議中とはいえ主担任が様子を見ていなかったこと」

など、反省することはたくさんあり、しばらく自信が持てずに出勤していました。

 

幸い大きな怪我ではなかったですが、不安を抱えたまま仕事をしていると、書類にミスがでたり悪循環になっていき、

「私はこの仕事に向いていない」

「また怪我をさせてしまうのでは」

という怖さから辞めたいと思うようになりました。

「あなたは保育士には向いてないかもね」と主任から言われた

体験談

私は身体が弱く、よく風邪をひいていました。

とくに1年目はよく体調を崩していたので、冬場の感染症が流行る時期は、何日も欠勤してしまうことがありました。

 

ようやく体調も戻って出勤した時に、主任から呼び出され、「来年度はどうする?」と聞かれました。

私の勤める保育園では、毎年秋ごろに「来年度は仕事を続けるか?退職するか?」の聞き取り調査があります。

 

ですが、主任から「よく頑張ってくれていると思うけど、体調が悪くて欠勤が続くと周りに迷惑がかかっている。保育士には向いていないかもね。」と言われてしまいました。

今も辞めずに続けていますが、その言葉が頭から離れず、どうしても自信が持てません。

保育士や幼稚園教諭に向いているのはどんな人?

人と関わることが好き、人と楽しみを共有できる人

当然ですが、保育士や幼稚園教諭は、子どもが好きでないと保育の仕事はできません。

子どもたちや他の保育士たちと、行事を1から作り上げていくことも多いので、自分以外の人と一緒に計画を立てたり、楽しみを共有したりするのが好きな人は、保育士の仕事には向いているでしょう。

手先が不器用でも意欲的で好奇心旺盛な人

「ピアノが苦手」「絵を描くのが下手」という場合でも、不得意なことに消極的にならず意欲的に取り組めることができる人は、保育の仕事に向いています。

初めて行う遊びや仕事内容でも、「やってみたい!」という好奇心旺盛な気持ちがあれば、子どもたちと一緒に楽しく仕事ができます。

体力的、精神的にタフ・ポジティブ思考

子どもたちが健康的に過ごせる環境で働くためには、職員も健康的でないと意味がありません。

体力面でも精神面でもタフな人は、仕事もテキパキこなすことができます。

さらにポジティブでいつも明るく物事を考えられる人であれば、子どもたちと楽しく関わることができるでしょう。

世話好きでサービス精神がある

保育士の仕事は、遊びだけではなく、排せつや着替え、食事の介助など多岐にわたるため、「世話好きな人」はとくに保育士に向いていると感じます。

給料が安い職業ですが、「仕事だからやっている」のではなくサービス精神がある人というは、些細なことでも感動する心をもっています。

仕事をやり遂げた時に、達成感や自信を感じることもでき、それがやりがいに繋がるため、人をもてなす気持ちがある人は非常に向いているでしょう。

文章力に長けている・積極的で勉強熱心

園だよりや連絡帳など、保護者の目にふれるものを作成することが多いため、文章力に長けている人は保育士に向いています。

今年度から保育所保育指針が改定されたので、そういった変更点にも敏感な人、他にも研修に積極的に参加する勉強熱心な人などが向いています。

保育士の向き不向きを診断できる15のチェック項目

実際に、保育士に向いているかの診断を項目別にみていきましょう。

以下の15項目を、

 

「あてはまっていると感じたら

「これは違うと感じたら×

 

で答えていってくださいね。

チェック項目15の質問
  1. 人と話すより1人でいる方が好き?
  2. 1年に3回以上風邪をひく?
  3. 子どもは好きだけど長時間一緒にいるのは苦手?
  4. 相手が子どもでも本気でキレることがある?
  5. 体力に自信がない?
  6. 日焼けがすごく気になる?
  7. 嫌なことは次の日もそのことで頭がいっぱい?
  8. 早起きは苦手?
  9. 周りの目が気になって仕方ない?
  10. 自分が発言するより相手に合わせるほうが多い?
  11. 仕事着でも汚れるのは絶対に嫌?
  12. 休日出勤なんて絶対にしたくない?
  13. 給料が安いのは許せない?
  14. 夢中になれる趣味やストレス発散法がない?
  15. 正直、保育士よりもやりたい仕事がある?

診断結果

 

が0~5個

保育士に向いていないかも、と不安はあるものの、十分保育士に向いている素質はあります。

〇になった項目を克服しつつ保育士としての道を磨いてください!

 

が6~10個

保育士に向いていないかも、と感じながらも頑張っているタイプです。

でも、何をどう頑張ればよいのか分かっていないかも

がむしゃらに頑張るだけでなく具体的な解決法は、次の項目の解決方法①へ。

 

が11~15個

自分は保育士に向いていないと考えすぎて悪循環になっています。

でも自分に合った解決法を試すと改善されることもあるはずです。

具体的な解決法は、次の項目の解決方法②へ。

「私って保育士に向いていないかも…」と感じた時にできる解決策

解決方法① 反省、改善点を書き出して悪循環を断ち切る

頭の中で考えているだけではなかなか考えがまとまらないので、まずは文字に置き起こしてみましょう。

何が起こって自分が失敗したと思っているのかを、書き出してみてください。

そうすると原因が見えてきます。

今までの反省点を書き出すことで、その反省に対する改善点が分かってきます。

頭で考えているだけでは分からなかったことが見えてくるので、改善点をどんどん実践して悪循環を断ち切りましょう。

解決方法② 先輩保育士のやり方を真似てみる

自分だけの考えや行動ではどうしても偏りが出てきます。

まずは、スムーズに仕事を進めている先輩保育士のやり方を真似てみてください。

やり方は、人それぞれやりやすい方法がありますが、先輩のやり方を取り入れることで案外スムーズに仕事ができるようになることも多いです。

とくに仕事ができる・自分が好きだと感じる先輩のやり方を真似してみるのがおすすめです。

解決方法③【働き方を変える】 正社員ではなく非常勤として働いてみる

正社員としてプレッシャーや仕事内容に負担を感じているのであれば、非常勤として働いてみるのもオススメです。

ただ、非常勤だから責任がないという意味ではありません。

ですが、正社員に比べれば背負うものが減って、自分らしく仕事ができるようになるはずです。

解決方法④【転職する】 働きやすい、自分に合った保育園や幼稚園に転職する

「保育士に向いていないかも」と感じる原因が、『園の方針や環境』『人間関係の働きづらさ』であれば、思いきって他の保育園へ転職することをオススメします。

環境が変われば保育士としての自信を取り戻し、自分らしく働ける可能性はグンと上がります。

うだうだ悩んでいたことが、あっという間に解決するのは、やはり転職きっかけの方が多いです。

自分に合った保育園は必ずある!完全に自信をなくす前に他の保育園に転職を

自分に合った保育園は必ずあるはずなので、働きづらい保育園でずっと続けていく必要はありません。

完全に自信を失くしてしまうと、せっかく保育士を続けたいと思っていても、怖さから現場へ出ることができなくなってしまうことだってあります。

そうならないためにも、他の保育園に目を向け、転職することも考えましょう。