保育士のパートを辞めたい悩み。辞めるのにベストな退職時期・タイミングは?

保育士は、正職員非正規職員の2種類がありますが、保育現場は多くのパート保育士によって支えられている実情があります。

しかし、パート保育士の中には、「思っていた仕事内容と違った」と感じ、『保育士のパートを辞めたい』と考えている人も多いのです。

パート保育士が抱える悩みとは一体何なのでしょうか?

また、その悩みの解決方法は、保育士の仕事を辞めることでしか解決しないのでしょうか?

本記事では、パート保育士が持つ悩みを紹介するとともに、解決方法を考えていきます。

パート保育士を辞めたいと思わせる悩み・理由

パートなのに正職員と同じような責任重大な仕事を任せられて大変

保育士のパートとして働く方の、本来の業務内容は「保育補助」です。

しかし、正職員の保育士が不足している現場では、パート保育士なのにも関わらず、正職員と変わらない立場・役割の仕事を任せられているケースも多いのです。

中には、クラスの担任を任せられることも多あり、担任ともなれば、そのクラスの全責任を背負わなければならないほど重い立場になります。

パートという非正規の立場であるにも関わらず、正職員と同じような責任のある立場を任せられ、それが悩みとなり「辞めたい」と思うきっかけになってしまうこともあるのです。

雑用ばかりで子どもと関わる業務が少ない

しかし、真逆の悩みや事例もあります。

「あなたはパートだから」という理由から、子どもとはほとんど関わることができず、

 

「事務所で書類業務しか任せてもらえない」

「清掃業務しか任せてもらえない」

 

など、雑用しか与えられない事例もあります。

パート保育士の業務内容は、「保育補助」にあたるので、子どもと関わる業務ももちろんできます。

ですが、保育園によっては「パートは雑用のみ」とされてしまい、せっかく持っている保育士資格を活かせない現状に悩み、やりがいを感じられていないパート保育士も沢山いるのです。

人手不足のクラスに、毎日たらい回しにされてストレス

パート保育士は、基本的には固定のクラスには配置される「担任」とは違い、その日の子どもの人数によって違うクラスに配属される「フリーの保育士」として働きます。

しかし、フリー保育士は、日によって配属されるクラスが変わるだけでなく、時間ごとに配属されるクラスが変わる場合もあります。

 

例えば、

「8時~9時は0歳児クラス」

「9時~11時は5歳児クラス」

「11時~13時は再び0歳児クラス」

というように、時間ごとに配属クラスを変わらなければいけない保育園もあるのです。

 

このように日々時間に追われ、子どもたちと密接に関わることができないまま保育をしている方もいるのです。

「所詮あなたはパートでしょ」と、正職員からの当たりが強くて辛い

正職員の中には、パート保育士に対し、

 

「パートは正職員に比べ、責任のない業務ばかりで楽そう」

「所詮パートでしょ」

「早く帰れていいよね」

 

と、あまりよく思っていない人も一定数存在します。

そのような難癖のある正職員から、パート保育士は冷たく当たられ、人間関係に悩んでしまい、辞めようか悩んでしまう人も多くいます。

ほとんど同じような仕事内容を任されていることも多いのに、このような対応をしてくる保育士にはホント呆れて物が言えません。

正職員不足であれば、パートも休日返上で行事参加

保育園では、行事が毎月あります。

運動会や発表会などは、保護者の休日に開催されるので、正職員は休日返上で行事に参加します。

しかし、現場の保育士不足により、本来、平日のみ出勤と契約になっているはずのパート保育士も、休日返上で行事に参加しなければいけないこともあるのです。

人間関係もあるので、頼まれたら、そう簡単に断ることはできません。

これも、パート保育士が「辞めたい」と思ってしまう悩みの種のひとつなのです。

保育士のパートを「辞める?」「続ける?」の判断・見極め方は?

パート保育士が、「今の仕事を辞めるか?続けるか?」の判断は、「保育園が正しくパートに保育補助を任せているか?」という点に着目して見極めましょう。

 

例えば、「雑用も任せられてはいるが、子どもとも適度に関われている」なら、業務は適性に与えられていると判断できます。

それに伴い、「人間関係も比較的良好」であれば、辞める理由はとくに見つかりません。

また、「休日に行事参加を頼まれた際などに、強制参加ではなく、こちらの事情も汲んでくれるような保育園」だったら、それはパートの立場を尊重している保育園と言えます。

 

ですが、パートを軽んじているような保育園だった場合は、辞める決断をしても仕方ないと言えます。

 

現状では、どこの保育所も正職員の人手不足で、保育園はパートに頼らざるを得ない現状があり、どこの園も保育士資格のある人材を必要としています。

パート保育士の立場を正しく理解している保育園であれば、生き生きとパートとして保育士を続けることができるので、他の保育園への転職も検討すべきです。

保育園を変えるのも1つの解決方法|勤務先によって異なるパートの働きやすさ

パート保育士が働くにあたって、「保育園選び」はとても大切。

一概に保育園と言っても、「パートに対する考え方」というのは、各園によって異なります。

 

  • A保育園 「パートは正職員ができない雑用をさせるため」
  • B保育園 「パートは正職員の補助をしつつ、子どもともきちんと関わってもらう」

 

あなただったら、前者と後者のどちらで働きたいですか?

「雑用ばかりで非正規のパートは正職員よりも立場が下」という園よりも、ちゃんとやりがいを感じられるところで働きたいのではないでしょうか?

 

このように保育園によって、パートの働きやすさ・やりがいは、天と地の違いがあります。

もし、今あなたが働いている保育園が、パートを軽んじているような保育園ならば、勤務先を変えることも1つの手段として持っておきましょう。

保育士のパートを辞めるのにベストな退職時期・タイミングは?

辞めるタイミングとしてベストな時期は、もちろん「年度末」が最適ですが、そうは言ってられない状況の方もいますよね。

なので、年度末以外でとなると、「運動会などの大きな行事が終わった後」が良いでしょう。

なぜ、「行事あと」が最適な退職のタイミングなのかと言うと、行事中は毎日の業務にプラスして行事の準備に追われ、人手不足に陥りやすく、雰囲気もピリピリしがちです。

その忙しいタイミングで「退職します」と言うと、さらに雰囲気は悪くなりますし、退職日までのあなたへの対応も、辛らつなものになってしまう可能性があります。

 

そのため、行事が落ち着いた後に退職をするのがベストです。

行事も終わり、ひと段落するので、保育園側もあなたが辞めた後の人材補てんにスムーズに移りやすいのです。

保育士が年度途中に退職するのってどう?退職・転職への影響や辞めるのにベストな時期・タイミング

働き始めてすぐにパートの保育士を辞めたくなった場合は?

採用されて~1か月、~3か月に、「もう辞めたいです」とは、とても言いにくいですよね。

しかし、嫌々続けても、あなたにプラスの影響を及ぼすことは少ないので、早めに辞めたい旨を上司に相談しましょう。

 

ただし、最低でも退職予定日の1か月前には辞める旨を伝えておくことが大切です。

保育士の仕事は、たとえ退職する原因が保育園自体にあったとしても、「今日で辞めます」とは中々言えない職業です。

辞めるにしても、多少は保育園側を考慮した言動・行動が大切です。

 

働き始めたばかりで退職したいと言うのは、勇気が要りますが、保育園にとっては珍しいことではありません。

勇気をもって、退職したいことを保育園側にきちんと伝えましょう。

保育士のパートを円満に辞めるための退職理由と上手な伝え方は?

円満に退職したいと思うのは当然のことです。

しかしながら、伝え方によっては円満に退職できないどころか、退職しにくくなってしまい、結果的に引き止められ退職できない事例もあります。

円満退職で最も大切なのは、「退職する意思を伝えつつ、退職原因まで本音で全てを話さない」ことです。

例えば、「保育士を続けたいけど頑張れないので退職します」というように、「続けたい」という意思を保育園側に伝えてしまうと、「じゃあ、保育園側がここを改善すればあなたも続けられるよね」と、改善点を提案されてしまいます。

これでは、保育園を退職することができません。

また、「雑用ばかりなのが不満なので辞めます」と、理由まで詳しく文句を言うと、「じゃあ、そこを改善するから辞めなくていいよね」となってしまいます。

 

つまり、はっきり伝えすぎてしまうと、引き止められる要因になってしまうのです。

引き止められずに円満退職するためのベストな理由は、「体調不良」「家庭の事情」など保育園側ではどうすることもできない理由にすることです。

本音で話さず、家庭のことや自身の体調不良を退職理由とすることで、引き止められずにスムーズに辞めることができます。

パートの保育士こそ、働きやすい職場探しが大切です

パートの職場探しにおいて、「時給」「園までの通いやすさ」は、多くの方が重要視する要素になります。

しかし、条件面だけで選んでしまうと、その職場が働きやすいかどうかは二の次になってしまいがちです。

 

実際、パートの立場は、正職員より軽んじられてしまうことも多いので、そのような立場にあるパート保育士だからこそ、「働きやすい職場探し」が何より大切になってくるのです。

パートで働く保育士にとって、働きやすい保育園とは、時給や通いやすさではありません。

パート・正職員と差別せず、分け隔てなく業務に携われる保育園こそが、働きやすい保育園と言えるでしょう。

保育士が働きやすい保育園を探すための条件と理想の保育園の探し方