託児所で働く保育士の仕事内容・給料・求人探し

「託児所」についてどのようなイメージをお持ちですか?

おそらく、「こじんまりした施設でゆったりと保育を行っている」とイメージする人がほとんどではないでしょうか。

託児所とは国の認可がおりていない認可外保育施設です。

しかし、託児所といってもいくつか種類があり、仕事内容や雇用形態、給料は様々です。

「そもそも託児所とはどんな施設なのか?」

「認可保育園とはどのような違いがあるのか?」

「働くのに保育士の資格はいるのか?」

など、気になることも多いですよね。

そんな気になる内容や、託児所における具体的な仕事内容、給料、待遇面、効率のよい求人の探し方などを、詳しく紹介しているので、託児所で働きたいと思っているならこの記事をぜひ参考にしてください。

保育士を募集する託児所の種類と特徴

① 病院内や企業内で継続的に子どもを預かる託児所

まず一つ目は、「企業内保育所」や「院内保育所」といった、保育所機能を併せ持つ託児所です。

認可外ではありますが、認可保育園と同じように月極めで子どもたちを預かり、様々なカリキュラムや保育計画を立てて保育を行っていることが特徴です。

企業や病院に併設されている施設が多く、その企業や病院で働く保護者の勤務時間に合わせて運営されているので、24時間年中無休で開園している託児所もあります。

② デパートや商業施設で一時的に子どもを預かる託児所

二つ目は、基本的に保育に欠ける子どもでなくても預けることが可能な託児所です。

月極めではなく、一時的に預かる施設なので、デパートやホテルなどの商業施設、歯医者や美容院などといった幅広い場所に設けられています。

入所するにあたって、色々と手続きが必要な月極めの託児所とは違い、預けたい時に短時間だけ預けることができ、融通が利くことが特徴です。

他にも、自動車教習所や駅構内、催しのイベント会場などにも設けられています。

保育士資格がなくても働ける(無資格OK)託児所もある

託児所で働くためには、保育士資格は絶対に必要というわけではありません。

企業内や病院内などの施設は資格必須となっている託児所が多いですが、一時的に預かり可能な託児所に関しては基本的に無資格であっても働くことができます。

どの託児所も少人数でアットホームな雰囲気、子ども一人ひとりと向き合った保育が行える環境が多いです。

託児所で働く保育士の仕事内容は?認可保育園との違いを確認しよう

子どもの預かり時間は短時間

保護者が必ずしも働いているわけではないので、お迎えも早く、子どもの預かり時間は「1時間だけ」「3時間程度」といった具合に短いのが特徴です。

認可保育園のように、決まった子を定められた時間内で保育するわけではないので、多少不規則になってしまうこともありますが、朝から夕方までの長時間を預かるということは一時的な託児所では少ないです。

書類仕事は少なく、遊びをメインに見守る保育

子どもと一緒に遊ぶことは認可保育園と同じです。

ですが、託児所では「保育を行う」というよりも、「面倒をみる」ということが本来の目的といえます。

子どもが安全に過ごせるよう遊びをメインに見守ることが必要となり、大きな行事などもないので書類仕事は少ない傾向にあります。

環境を整え、身の回りの世話を行う

環境は認可保育園のように整っていない施設が多いです。

そのため、快適に過ごすことができるよう保育室に死角がうまれないようにしたり、色々な遊びを提供できるよう手作りオモチャを作ったりと、環境を整えることが大切です。

子どもの排せつや食事の介助などの身の回りの世話を行うことも大切な仕事のひとつです。

保護者に子どもの様子を伝えることは必須

認可保育園同様、保護者とのコミュニケーションも大事な仕事内容ですが、一時預かりの託児所では連絡帳がない場合もあるため、子どもの様子を口頭できちんと伝えることが重要となります。

託児所といっても大切な子どもを預かり面倒をみるので、その様子をきちんと伝えることで保護者にとっても安心して任せられる施設にしましょう。

託児所保育士の1日のスケジュール例

7:30~出勤して掃除、子どもの受け入れ準備

8:00~子どもが順次登園、検温、自由あそび

9:30~トイレ、片付け、朝のおやつ

10:00~朝の会、午前の活動

11:00~トイレ、昼食

12:00~お昼寝(保育士はお昼寝中に制作や書類などの事務仕事をしたり、順番に休憩をとる)

14:30~起床後にトイレ、検温

15:00~おやつ

15:30~帰りの会、夕方の活動または自由あそび

16:00~順次降園

18:00~戸締り、片付けをし、退勤

託児所で働く保育士の平均給料・賞与・年収【雇用形態別】

託児所の求人募集は、パートやアルバイトの雇用形態が最も多いです。

正社員としての雇用もあるので、託児所により保育士の給料は様々ですが、雇用形態別に平均をまとめたので参考にしてみてくださいね。

託児所で働く正社員保育士の平均月給・賞与・年収額

月給の平均は「17万円~20万円ほど」になっています。

賞与は「2~3ヵ月分」のところが多く、年収にすると『238万円~300万円』となります。

決して給料、年収がよいというわけではありませんが、あくまでも平均額なので、自分に合った条件の託児所を探すようにしたいですね。

託児所のパート雇用の平均時給や賞与の有無

時給は「800円台~1200円」が平均となり、賞与は支給されないところが多いです。

しかし、賞与ほどではなくても、託児所によっては寸志などが支給されることもあります。

無資格の場合は時給が低くなってしまいますが、保育士資格をもっていれば時給もよく、何かと優遇されます。

効率的な託児所の保育士求人の探し方

① 託児所のある企業や商業施設のホームページをチェック

近くの職安や地元の求人誌では紹介していない求人でも、その企業のホームページに掲載されていることがあるため、託児所のある企業のホームページを直接チェックする方法はオススメです。

その企業の情報や託児所の雰囲気なども知ることができます。

ただ、予め託児所があることを把握してないと検索できないので、求人探しの難易度は高いです。

直接応募できることもあるので、気になる企業や商業施設があれば調べてみてくださいね。

② 保育士転職サイトを利用する

保育士の求人を主に扱っている転職サイトであれば、転職のプロがあなたのお住いのエリアから、自分の条件に合った託児所の求人を代わりに探してもらうことができます。

「時給・給料はどれくらいが良い」「雇用形態は正社員・パートどちらか」「通勤が便利なところが良い」などの条件を提示して、その条件をもとに合った託児所を探してもらえるので非常に便利です。

探してもらって紹介してもらうだけでなく、サイト内で自分で検索することもできます。

保育士転職サイトごとに違いはあるものの、全国の保育所の求人を扱っている転職サイトもあるため、幅広いエリアで探せるメリットがあります。

登録・利用は無料ですし、とりあえず相談してみたい、という方にもオススメです。

以下は歯科医院内の託児所求人ですが、正社員で賞与もあり、週休3日制なのが魅力的です。

こんな求人があります

託児所で働くために必要なことや気をつけたいことは?

託児所での仕事は、正社員でフルタイムでしっかりと働きたい保育士さんにとっては、少々物足りなさを感じるかもしれません。

託児所求人はパート雇用が多く、働く時間に制限がある人にとっては非常に働きやすい環境かもしれませんが、正社員の求人は多くありません。

正社員希望であれば、その中で探さないといけないため、幅は狭くなってしまいがちです。

そして、少人数でアットホームな雰囲気の託児所が多いため、過去に大規模な保育園で担任を受け持っていたり、バリバリ保育がしたい人にとっては物足りなさを感じてしまいがちです。

託児所にも色々と種類があるため、自分に合った施設を選ぶようにしましょう。

託児所の需要は今後も広がり続ける

託児所の需要は今後も増え続ける傾向にあり、その託児所で働く保育士の数や質も当然求められています。

厚労省が発表した全国の待機児童数マップによると、平成27年4月1日時点で一番多いのが『東京の7814人』となっています。

次いで多い順に、沖縄県の2591人、千葉県の1646人、大阪府の1365人、埼玉県の1097人と、都市部に多い傾向にあります。

保育所等の推移や、働く女性の増加に伴い、まだまだ託児所の需要は高いと思います。

 

働く女性が増えていることもあり、子どもを預けられる場所の確保がますます必要になっています。

男女雇用機会均等法により、女性が働きやすい環境が作られていることも、女性の社会進出が増えている理由のひとつですが、これらを含めて託児所施設はどんどん増えていく傾向にあります。

託児所の需要が高まるのと併せて、保育士の確保も必要となるため、自分に合った働き方ができる職場を見つけやすくなります。

自分の条件に合った職場で楽しく仕事ができるように最適な職場を探しましょう。